CAD用のパソコンを購入するときにスペックをチェックして選ぶと良いです。
Jwcadや建築向けのAutoCAD、VectorWorksなどがあります。制作する内容やソフトによってはグラフィックボードが必要になります。
とくに3DCADでモデリングをするような場合には、NVIDIAのQuadroのようなGPUを搭載しているPCがおすすめです。それぞれ、特徴をご案内していますので商品を選ぶときにご参考ください。
CAD向けパソコンの選び方

出典:マウスコンピューター
CAD向けパソコンを選ぶときにはまずCADのソフトウェアに適応した機種を選ぶと良いです。
ソフトによって推奨するスペックは変わってくるのでPCの購入前にCADで必要な動作環境をチェックしましょう。
入力はHDMIやDisplayPortなど外部出力できる端子が複数あるか確認します。コネクタが2つ以上あればマルチモニターで接続するときに使いやすくなります。ディスプレイを2画面で使用するかたには重要ですね。
デスクトップの場合にはタワー型とミニタワー型がありますが、ケースはタワー型の方が大きめで拡張しやすいです。
CADで必要なスペックは2Dと3Dで違う
CAD (Computer-Aided Design)には平面的な2DCADと立体的な3DCADの2種類があります。3Dでは2Dと比較して3次元でモデリングをするという違いがあるため情報量も多く処理能力の高いスペックが必要になります。
2DCADの場合には設計図のようにプロダクトデザインなど製品や図面を作成する時に使います。
PCのスペックは3Dに比べれば低めでも大丈夫ですが、メモリは8GB以上あったほうが快適に操作ができます。
3DCADではモデリングをする必要があるのでワイヤーフレームの表示でもグラフィックボードを搭載している方が速いです。
3次元で設計していくので直感的にオブジェクトを作っていくなら処理速度の速い高性能なパソコンが必要になります。
推奨スペックをチェック
パソコンの推奨スペックは2DCADと3DCADはもちろんのこと、ソフトウェアによっても違いがあるので、購入前に「推奨スペック」は必ずチェックしたほうが良いでしょう。
とくに2Dよりも3D CADでは高性能なパーツが必要になる場合があります。複雑なアセンブリで部品を評価しようとした場合は、性能が良いPCの方が快適に動作します。また、大規模なパーツの数が多いアセンブリになるほど高性能なスペックが必要になります。
CPUをチェックするポイント
CADで使うCPUはインテルのcore-iシリーズでもAMDのRyzenでも使えます。
ちなみにAutoCADではクロック数が3GHz以上のプロセッサーを推奨しています。世代よりもクロック周波数を一つの目安として探すと良いと思います。(ちなみに、ディスクの空き容量は10GB必要です。)
業務用のワークステーションではXeon(ジーオン)もマルチコア対応で演算が速いのが特徴です。インテルならCeleronなどは安く、ハイエンドモデルならCore i7やCore i9はパワーがあるので快適ですね。
CPUの性能はCADを操作するソフトウェアによって最適なパーツが変わります。そのため、先にソフトウェアが動作する推奨スペックをチェックするのがPCを選びやすくするポイントです。
空冷式と水冷式があり、水冷式の方が空冷式と比較して冷却力があり放熱性が高いとされています。以前よりも冷却ファンは静かになっているので空冷式でも静音性は気にせず使えます。
グラフィックボードを選ぶ
グラフィックボード(GPU)は3D CADで使う場合には必要になってきます。
最低でも1GB GPU (DirectX 11 互換)は必要です。4GB以上のグラフィックボードだと対応できるCADソフトウェアも増えますね。
作業をスムーズに表示するためには速いほうが良いです。CATIAやREVITのような3DCADソフトではモデリングするために必須ですね。
NVIDIA QuadroはOpenGLに最適化されておりCADソフトウェアで高負荷になった時に動作が安定する仕様になっています。T600・T1000・Quadro P2200あたりは処理も速いので、負荷が高い作業なら検討しても良いと思います。
メモリを選ぶ
メモリは複数アプリケーションを立ち上げるような場合には多く積んでいた方が速く動作します。
デスクトップの場合にはスロットに空きがあれば増設することもできます。
例えばAutodesk AutoCADの場合には基本は8GBで推奨が16GBになっています。ハイスペックなモデルでは32GB以上ある製品もあります。
ストレージ
ストレージは3Dの場合は容量が大きい方が効率的に使えます。
HDDと比較するとSSDの方が高速にデータを読み書きすることができます。予算を抑えて大きい容量にするならHDDが良いですね。
CADで仕事をする時には外部ストレージやファイルサーバなどを使う場合もあるのでローカルに保存するサイズで選べば良いと思います。
目安としては240GB以上あるとCADデータを保存するのに便利ですね。
OSで選ぶ
CADのソフトウェアはWindowsとMacの両方に対応しているソフトが多くどちらを使っても大丈夫です。
Macはデザインが優れておりクリエイターに人気があります。
CADでは数値を扱うことも多く、表を使うならWindowsが便利です。
価格で選ぶ

価格の目安
価格はスペックによって大きく変わってきます。CADを扱う内容が複雑であるほど高性能なPCが必要になります。CADの場合にはCPUとGPUはある程度の性能がないと動作がもたつきます。
たとえば、2DのCADであれば15万円~20万円ぐらいが目安です。CPUが12世代を選ぶと快適です。
3DのCADなら30万円~40万円が目安。CPUはCore i7以上で、RTXシリーズのグラフィックボードは搭載している製品を選びます。
中古パソコン
予算を押さえて購入したい場合には中古パソコンでCAD用を探すのも良いですね。新品よりも安価に購入することができます。
ノートパソコンの場合にはバッテリーの使える時間が短い場合があるため新品の方が良いですが、デスクトップパソコンならお得な製品が見つかるかもしれません。
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CAD パソコンのおすすめ
パソコン工房 CAD向けデスクトップPC
パソコン工房のクリエイターパソコンです。
デスクトップPCでCPUやメモリなどをカスタマイズして注文することができます。
Twinmotionにも対応できるぐらいのハイエンドなグラフィックスカードを搭載しているパソコンで3D CADにおすすめです。フォームファクタはミドルタワーATXで電源は700Wです。
3D CADソフトウェアを快適に動作するスペックで建築設計を行う業務におすすめです。CPUは以前のCore i7-12700(Alder Lake)よりもパワフルで、13世代のインテルCore i9-13900KFのプロセッサー(Raptor Lake / 最大5.80GHz)でベンチマークで50000以上のスコアがあり高性能です。GPUはパフォーマンスが高いGeForce RTX 3060 Ti 8GB GDDR6を搭載しています。
CPU | インテル Core i9-13900KF 12コア(24コア) 32スレッド 最大クロック数5.80GHz |
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グラフィックス | GeForce RTX 3060 Ti 8GB GDDR6 |
メモリ | 32GB(16GB×2) DDR5-4800 DIMM (PC5-38400) |
ストレージ | 1TB NVMe対応 M.2 SSD |
マウスコンピューター DAIV デスクトップパソコン
マウスコンピューターのBTO デスクトップPCで国内生産です。自作PCなどで知識のあるかたには構成も選びやすいですね。
mouse DAIV FX-I7N60は、クリエイター向けでCADやDTP、RAW現像などクリエイティブに最適。OSはWindows 11 Home 64ビットです。実際、ハイスペックなので性能を重視してストレスなく作業したい、上級者の方におすすめです。
性能はグラボがNVIDIA® RTX™ A6000なので3DのCADにおすすめです。ベンチマークではRTX4000と比較してRTX A6000は約25%性能が高いモデルです。モニターはDisplayPortで接続できます。
CPUはインテルの第13世代のCore i7-13700KFを搭載。エアフローに優れてるケースで、フロントパネルから効率的に冷却することができるので、高負荷でも安心ですね。大容量で安定に優れた1000Wの電源(80PLUS)です。
また、インターフェースではUSB3.2ポートType-Cや、USB3.0 Type-Aの形状を6ポート)、前面×2で背面×4内蔵されています。
CPU | インテル® Core™ i7-13700KF プロセッサー (16コア /24スレッド / 最大5.40GHz) |
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グラフィックス | NVIDIA® RTX™ A6000 GDDR6 48GB |
メモリ | 64GB (32GB×2 / デュアルチャネル) DDR5-4400 |
ストレージ | 2TB (NVMe Gen4 ×4) M.2 SSD |
Apple Mac / MacBook Pro M2 Pro
AppleのMacBook Pro 16.2インチです。Liquid Retina XDRディスプレイを搭載しており見やすい画面です。
Macでは「Fusion 360」や「AutoCAD」のソフトウェアが使えます。(※製品として付属しているわけではありません)
CPUはApple M2 Proチップ搭載モデルで16コアNeural Engineを内蔵しています。Magic Keyboardの日本語配列です。バッテリーは最大で22時間使えるので、持ち運びもできますね。
スタイリッシュなデザインのノートPCを使いたいクリエイターさんにおすすめです。レビューの評価が高い製品です。
スペック
- メーカー:アップル Apple
- 発売日:2022年2月3日
- サイズ:高さ 1.68 cm × 幅 35.57 cm × 厚さ 24.81 cm
- 重量: 2.15 kg
CPU | Apple M2 Proチップ |
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メモリ | 16GB |
ストレージ | 512GB SSD |
富士通 パソコン ワークステーション CELSIUS R970
富士通のデスクトップパソコンでワークステーションのシリーズでCELSIUS R970です。カスタマイズが自由に変更できます。
グラフィックスカードはP400で、NVIDIA Quadro RTX4000、RTX5000、RTX6000が選べます。
キーボードとマウスが標準で付いているのでカスタマイズ画面でディスプレイを選べばフルセットで用意できますね。
保証は1年だけでなく延長のサポートを選ぶこともできます。また、有料ですがオプションで周辺機器などを設定するサービスも選べます。(法人のかた向けの商品です。)
CPU | インテル Xeon(R) Bronze 3204 Processor ×2 |
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グラフィックス | NVIDIA Quadro P400 |
メモリ | 16GB(16GB×1) |
ストレージ | HDD 500GB(Serial ATA) |
Lenovo(レノボ) ThinkStation P520c
Lenovo(レノボ)のThinkStation P520cで3D CADや解析などに最適なハイエンドなパフォーマンスのデスクトップPCです。3D CADやCG作成に対応できます。
ワークステーションでインテル Xeon プロセッサーを搭載しており、細かなスペックは選べることができます。
GPUはNVIDIA®Quadro®グラフィックスで快適な動作。製品設計やエンジニアリングシミュレーションにおすすめです。
メーカーの標準保証が3年間なのも安心ですね。構成によってスペックに違いがあります。
OS | Windows 11 Pro for Workstations 64bit |
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CPU | インテル® Xeon® W-2225 プロセッサー (4.10 GHz 最大 4.60 GHz)/ Xeon® W-2235 プロセッサー (3.80 GHz 最大 4.60 GHz) |
グラフィックス | NVIDIA® Quadro® P400 2GB GDDR5 / NVIDIA® T1000 8GB GDDR6 |
メモリ | 16 GB |
ストレージ | 1TB ハードディスクドライブ |
クーポンのコードがある場合には、カートに入れた時点で割引されます。
HP ZBook Power 15.6インチ G9 Mobile Workstation : CAD用ノートパソコンに最適
HP(ヒューレット・パッカード)のモバイルワークステーション、HP ZBook Power 15.6inch G9 Mobile Workstationで、CAD用ノートパソコンに最適です。
ディスプレイは15.6インチワイドで解像度はフルHD(1920×1080) 非光沢なIPSパネルを搭載しています。省スペースで使えるのが魅力ですね。
テンキー付きのキーボードでLED バックライトを搭載しています。CPUは第12世代のCore i7で高性能です。
グラフィックボードはCADやデザインなどプロフェッショナル向けの「NVIDIA® T600 (4GB GDDR6)」を選ぶことができます。(NVIDIA®RTX™️ A2000 8GB GDDR6やA1000もあります)
光学ドライブは無いので、必要であれば外付けのDVDスーパーマルチドライブなどを使うことになります。インターフェースは、USB TypeA ポート・Thunderbolt4ポート、USB Type-C、DisplayPort・HDMIなどが使えます。
通信機能は有線LANの端子が使えるほか、無線ではWi-Fi6とBluetooth5.2が対応しています。新ベーシックモデルは2023年05月12日16:33の時点で447,700円(税込)~です。ちなみに、HPでは個人だけでなく、法人や教育などの方にも対応しています。
CPU | インテル® Core™ i7-12700H プロセッサー(最大周波数 4.70GHz~4.80GHz、Performance-cores 6個、Efficient-cores 8個 / スレッド数 20、キャッシュ 24MB)/ Core i7-12800H (最大4.80GHz) |
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グラフィックス | NVIDIA® T600 (4GB GDDR6) / A1000 / A2000 |
メモリ | 16GB(16GBx1)~32GB DDR5-4800 |
ストレージ | 512GB ~ 1TB M.2 SSD (PCIe, NVMe, SED OPAL2, TLC) |
(※カスタマイズやスペックの内容によって価格は変動します。)
Dell(デル) Precision 7770 ワークステーション
Dell(デル)のワークステーションでPrecision 7770です。
作業負荷の高いワークロードに対応できるCPUで第12世代Core i7 12850HXやCore i5 12600HXを搭載しており、処理速度が速い高性能なCore i9 12950HXも選べます。
グラフィックスはNVIDIA RTX A1000 4GB GDDR6も選べます。
CADにおすすめのノートパソコンです。
プロフェッショナル仕様のパーツを選ぶことが可能で拡張性の高い筐体が特徴です。
OSはWindows 10 Pro (最新のWindows 11 Pro ライセンス を含む) を搭載しています。構成がいくつかあるので、スペックをよくご確認ください。
CPU | 第12世代 インテル Core i7-12850HX / Core i5-12600HX / Core i9-12950HX |
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グラフィックス | NVIDIA RTX A1000 / インテル Iris X グラフィックス |
メモリ | 16GB, 1x16GB NECC 4800MHz DDR5 |
ストレージ | 256GB – 512 GB, Gen 4 PCIe x4 NVMe, SSD |
購入の前にはPCの構成をチェック
平面や建築のCADのパソコンは性能の優れたPCがおすすめです。ソフトウェアの最低スペックが上がっており求められるパーツのスピードもバージョンごとに上がっていますね。
そのため、購入の前にはPCの構成をチェックしたほうが良いです。ソフトごとに必要な性能は異なるので必ず推奨スペックは確認しましょう。同じソフトでもWindows版とMac版で求められるスペックが異なる場合もあります。
CADで使えるような価格の目安としては300,000円~400,000円ぐらいが相場ですが予算が許すなら高機能な方が快適にCADの作業が行えます。とくに3DCGのように高品質に細かくモデリングする用途では十分なスペックが必要です。
CADを独学している初心者の方はBTOのCAD用パソコンなら安いので検討するのも良いですね。また、BTOならAutoCADでは表を貼り付けることもできるので、Microsoft Store Office Personal 2019をオプションで選択するのも良いと思います。
また、設計といっても幅広く業界によってはCAE解析まで行う設計士もいれば、クリエイティブよりのCADオペレーターまでさまざまです。そのため、厳密にPCの構成を検討するときには使うソフトウェアのシステム要件をチェックしておきましょう。
ちなみに、届いたらすぐ使えるような設定があるサービスで選ぶのも便利ですね。
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