HP ZBook X G1i 16inch Mobile Workstationをレビューしていきます。
このモデルは、インテル Core Ultra 5 / 7 / 9 プロセッサーを採用し、構成によってはNVIDIA RTX PRO 500 / 1000 / 2000 Blackwell Generation Laptop GPUを搭載できる、法人向けの高性能モバイルワークステーションです。
CAD、3Dデザイン、シミュレーション、レンダリング、AI支援を活用した制作作業まで視野に入れた構成になっており、十分なグラフィック性能があるため重い処理に向いています。16インチの大画面と豊富なインターフェイスを備えつつ、筐体サイズは約359×251×23mm、質量は最小構成で約2.04kgに抑えられており、据え置きと持ち運びの両立を狙えるのが大きな魅力です。
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HP ZBook X G1i 16inch Mobile Workstationの特徴
HP ZBook X G1i 16inch Mobile Workstationの魅力は、モバイルノートの形状でありながら、ワークステーションらしい拡張性と処理性能を備えている点です。
CPUはインテル Core Ultra 200Hシリーズを採用し、AI処理向けのNPUも利用可能です。さらに、ISV認証付きのNVIDIA RTX PROシリーズを組み合わせられるため、設計、解析、映像制作など、業務アプリとの相性も重視した構成になっています。
ディスプレイは16インチのWUXGAを中心に、タッチ対応モデルやHP Sure View Gen5対応モデル、上位ではWQUXGAのHP DreamColorディスプレイ搭載モデルも用意されています。色再現性を重視したいクリエイティブ用途にも対応しやすい構成です。
また、5MPのプライバシーカメラ、IRカメラ、指紋認証、HP Wolf Security for Business、Wi-Fi 7、Thunderbolt 4、RJ-45、有線LAN、SDカードリーダーなど、業務向けノートPCとして欲しい要素がかなり揃っています。
HP ZBook X G1i 16inch Mobile Workstationのスペックを解説

CPU:インテル Core Ultra 5 / 7 / 9を搭載
構成によって、Core Ultra 5 235H、Core Ultra 7 255H、Core Ultra 7 265H、Core Ultra 9 285Hを選択できます。最大周波数は5.0GHzから5.4GHzで、上位モデルほど高負荷作業に余裕があります。
一般的なOffice中心の使い方には明らかにオーバースペック気味ですが、CAD、3D、映像編集、複数アプリを同時に開く作業では強みが出やすいです。NPUも搭載しているため、今後のAI支援機能を活用したワークフローにも対応しやすい構成です。
グラフィックス:NVIDIA RTX PRO 500 / 1000 / 2000を選択可能
GPUは、内蔵のIntel Arc 140T GPUに加え、構成によってNVIDIA RTX PRO 500(6GB)、RTX PRO 1000(8GB)、RTX PRO 2000(8GB)を搭載できます。
ワークステーション向けGPUを採用しているため、ゲーム向けノートPCとは異なり、業務アプリの安定動作や認証面を重視しているのがポイントです。設計、解析、3Dモデリング、映像制作などを行う方は、RTX PRO 1000以上の構成が現実的でしょう。より重いレンダリングや高度なビジュアライゼーションを行うなら、RTX PRO 2000搭載モデルが有力です。
メモリ:16GB / 32GB / 64GB DDR5-5600
メモリはDDR5-5600で、モデルにより16GB、32GB、64GBを搭載します。SODIMMスロットを2基備え、デュアルチャネル仕様です。
軽めの設計業務や一般的なビジネス用途なら16GBでも動作は可能ですが、この製品の性格を考えると32GB以上が使いやすいです。3D制作や動画編集、仮想環境利用まで考えるなら64GB構成の安心感は大きいです。
ストレージ:最大4TB M.2 SSD×2構成も用意
ストレージは512GB、1TB、2TBのM.2 SSDが中心で、最上位モデルでは4TB SSDを2基搭載する構成も確認できます。
大容量の素材データやプロジェクトファイルを扱う用途では、ストレージの余裕が作業効率に直結します。映像制作や大規模データを扱う業務では、上位構成の価値が高いです。
ディスプレイ:用途に応じて選びやすい
標準的な構成では16インチ WUXGAの非光沢液晶を採用し、輝度300cd/m²または400cd/m²のモデルがあります。さらに、タッチ対応、HP Sure View Gen5対応のプライバシーモデル、上位では3840×2400のWQUXGA HP DreamColorディスプレイ搭載モデルも用意されています。
精細表示や色再現性を重視する方はDreamColor搭載構成、外出先やオフィスでののぞき見対策を重視する方はSure View搭載構成が向いています。
インターフェイス:かなり実用的
Thunderbolt 4×2、USB Type-A×2、HDMI、RJ-45、有線LAN、SDカードリーダー、ヘッドフォン/マイクジャック、スマートカードリーダーを搭載しています。5G対応モデルではNano SIMカードスロットも利用できます。
最近の薄型ノートPCでは省かれやすいRJ-45やSDカードリーダーを備えているのは実務上ありがたいところです。変換アダプターへの依存を減らしやすく、現場作業や社内利用でも扱いやすい構成です。
評価
良い点
まず、CPUとGPUの選択肢が広く、必要な性能に合わせて構成を選びやすいのが長所です。エントリー構成でもワークステーションGPUを搭載でき、上位ではCore Ultra 9とRTX PRO 2000の組み合わせまで選べます。
また、業務用ノートとしてインターフェイスが充実しています。Thunderbolt 4だけでなく、USB Type-A、HDMI、RJ-45、SDカードリーダーまで備えているため、接続周りの使い勝手はかなり良いです。
さらに、5MPのプライバシーカメラ、IRカメラ、HP Wolf Security for Businessなど、法人利用に求められやすい機能がしっかり入っています。保証も3年間休日修理付翌日オンサイト対応で、業務用としてかなり安心感があります。
ディスプレイの選択肢が広い点も評価できます。標準的なWUXGAに加え、プライバシー重視、タッチ重視、色再現重視と、用途別に選べるのは魅力。指紋認証で即座に開けます。
悪い点(少し気になったところ)
まず価格は若干、高めです。最小構成でも100万円台からで、上位構成ではさらに大きく上がります。もちろん、性能はクリエイティブなデスクトップPCに見劣りしません。
また、最小構成時でも約2.04kgあるため、苦にならないわけではありません。毎日長時間持ち歩くには軽量モバイルノートほどの気軽さはなし。そもそも小型ではないので、16インチ級ワークステーションとしては妥当な重さですが、携帯性を最優先する方には向きません。
バッテリー駆動時間も、ワークステーションとしては健闘しているものの、重いグラフィックス処理を本格的に行う場合はACアダプター接続前提で考えた方がよいです。
総評
HP ZBook X G1i 16inch Mobile Workstationは、一般的なノートPCでは不足しやすい設計、解析、映像制作、3D、AI支援作業にしっかり対応できる、完成度の高いモバイルワークステーションです。
特に、ISV認証付きのNVIDIA RTX PROシリーズ、Core Ultra Hシリーズ、用途別に選べるディスプレイ、豊富な端子、法人向けのセキュリティとサポート体制は大きな強みです。
一方で、パソコンメーカーは競合も含めて非常に値上がりしている影響もあり価格は高め。重量も軽量ノート並みではありません。そのため、軽作業中心の方には過剰ですが、外出先でも本格的な制作や設計を行いたい方、据え置き寄りの高性能ノートを求める方には非常に有力な1台です。
業務で重い処理を確実にこなしたい方には、十分検討に値するモデルでしょう。
スペック表
| 製品名 | HP ZBook X G1i 16inch Mobile Workstation |
|---|---|
| OS | Windows 11 Pro |
| CPU | Intel Core Ultra 5 235H / Ultra 7 255H / Ultra 7 265H / Ultra 9 285H |
| GPU | Intel Arc 140T + NVIDIA RTX PRO 500 / 1000 / 2000 Laptop GPU |
| メモリ | 16GB / 32GB / 64GB DDR5-5600 |
| メモリスロット | SODIMMスロット×2、デュアルチャネル仕様 |
| ストレージ | 512GB / 1TB / 2TB M.2 SSD、上位構成で4TB SSD×2 |
| ディスプレイ | 16インチ WUXGA / WUXGAタッチ / Sure View Gen5 / WQUXGA DreamColor |
| 無線 | Wi-Fi 7、Bluetooth 5.4 |
| カメラ | 5MPプライバシーカメラ、IRカメラ |
| 生体認証 | 指紋認証、Windows Hello対応 |
| 主な端子 | Thunderbolt 4×2、USB Type-A×2、HDMI、RJ-45、SDカードリーダー |
| サイズ | 約359 × 251 × 23mm |
| 重量 | 約2.04kg |
| バッテリー | 6セル 83Whr |
| バッテリー駆動時間 | 動画再生時 約6時間 / アイドル時 約11時間36分 |
| 保証 | 3年間休日修理付翌日オンサイト対応 |
| 価格 | 税込1,012,000円〜(2026/03/20 14:20の時点で、スペックによって異なります) |

