DAIV KM-A7G7Tをレビュー|4K動画編集と3DCG制作を高速化できる高性能PC

妥協せず沼ったPC (執筆/藤田康太郎)

DAIV KM-A7G7Tは、AMD Ryzen 7 9850X3DとGeForce RTX 5070 Ti 16 GBを搭載したクリエイターPCです。

価格は654,800円(2026/07/30 16:10の時点)からで、そこそこ高額。簡単に購入できる金額ではありません。

しかし、Premiere Proの4K動画編集、DaVinci Resolveのカラー編集、BlenderのGPUレンダリング、画像生成AIを1台で処理したい人には、性能の高さを実感しやすい構成です。

特に良いのは、GeForce RTX 5070 Tiのビデオメモリが16 GBあること。高解像度素材や容量の大きい3Dデータを扱う際も、ビデオメモリ不足が起きにくくなります。

一方で、メモリスロットとM.2スロットの拡張性はちょっと低いです。購入前に64 GBメモリやストレージ構成を決めておいた方が後悔しません。

DAIV KM-A7G7Tの評価

評価項目 評価 レビュー
動画編集性能 ★★★★★ GeForce RTX 5070 Ti 16 GBを搭載。4K編集やGPUエフェクトを多用する作業でも高い性能を期待できる。
3DCG制作性能 ★★★★★ BlenderやCinema 4DのGPUレンダリングを高速化しやすい。16 GBのビデオメモリも良い。
画像生成AI ★★★★★ 高解像度生成や容量の大きいモデルを扱いやすい。RTX 5070の12 GBより余裕が大きい。
CPU性能 ★★★★☆ Ryzen 7 9850X3Dは高速だが8コア16スレッド。CPUレンダリングを最優先するならRyzen 9も検討したい。
冷却性能 ★★★★☆ 240 mmラジエーターの水冷CPUクーラーを搭載。背面と上部へ排熱するケース設計も良い。
設置しやすさ ★★★★☆ 高性能なグラボを搭載しながらミニタワーに収めている。幅は約215 mmで扱いやすい。
拡張性 ★★☆☆☆ メモリスロットは2基で空きなし。M.2スロットも1基のみで、標準SSDが使用している。
価格 ★★☆☆☆ 654,800円からと高額。性能を継続的に使うクリエイターでなければ負担が大きい。
総合評価 ★★★★☆ GPU性能は非常に高い。拡張性と価格を納得できる人には優秀な制作PC。

DAIV KM-A7G7Tのスペック

製品名 DAIV KM-A7G7T
型番 KMA7G7TB6AFDW105DEC
OS Windows 11 Home 64ビット
CPU AMD Ryzen 7 9850X3D
CPUコア数 8コア16スレッド
最大動作周波数 5.60 GHz
L3キャッシュ 96 MB
CPUクーラー 水冷CPUクーラー・240 mmラジエーター
グラボ NVIDIA GeForce RTX 5070 Ti
ビデオメモリ GDDR7 16 GB
メモリ 32 GB・DDR5-5600
メモリスロット 2基・空きなし・最大64 GB
SSD 2 TB NVMe Gen4×4
チップセット AMD A620A
映像出力 DisplayPort×3・HDMI×1
有線LAN 2.5GBASE-T
無線通信 Wi-Fi 6E・Bluetooth 5
電源 850 W・80PLUS GOLD
本体サイズ 約幅215×奥行き465×高さ380 mm
重量 約11.5 kg
保証 3年間センドバック修理保証
電話サポート 24時間×365日
価格 654,800円から

4K動画編集を高速化しやすい高性能な構成だった

GeForce RTX 5070 Ti 16 GBは4K編集と3DCG制作で高く評価できる

DAIV KM-A7G7Tで最も評価できるパーツは、GeForce RTX 5070 Ti。本気でクリエイティブするグラボとして際立っている。

ビデオメモリには高速なGDDR7を16GB搭載。Premiere Proで4K素材にカラー補正やGPUエフェクトを追加する作業でも、安価な8 GBモデルより安定した処理を期待できます。

DaVinci Resolveでノイズ除去やエフェクトを使う場合にも、GPU性能とビデオメモリ容量が効きます。プレビューの動作が軽くなれば、編集内容を確認する回数が多い作業ほど快適です。

BlenderのCyclesレンダリングでもRTX GPUを利用できます。CPUだけでレンダリングする構成より、完了を待つ時間を短縮しやすい点は非常に良いです。

16GBのビデオメモリは画像生成AIでも有利。高解像度画像や容量の大きいモデルを扱う人は、RTX 5070の12GBよりRTX 5070 Ti 16GBを選ぶ価値はめちゃくちゃある。

デュアルNVENCで動画の書き出しを高速化しやすい

GeForce RTX 5070 Tiは、2基の第9世代NVENCエンコーダーを搭載しています。

対応する動画編集ソフトでは、H.264、HEVC、AV1の書き出し処理をGPUで高速化できます。長い動画を何本も出力するYouTube制作者や映像編集者には、高く評価できる機能です。

4:2:2形式のデコードとエンコードにも対応します。対応コーデックを使う撮影機材との組み合わせでは、編集から書き出しまでの作業効率を改善できます。

Ryzen 7 9850X3Dは編集とゲームを両立しやすかった

CPUにはAMD Ryzen 7 9850X3Dを搭載しています。

8コア16スレッド、最大5.60 GHz、96 MBのL3キャッシュを備えた高性能CPUです。Adobe Photoshopのフィルター処理やLightroom Classicの写真整理では、操作に対する反応の速さを期待できます。

3D V-Cacheを搭載しているため、PCゲームの性能も高いです。作品制作だけでなく、WQHDや4K環境でゲームも楽しみたい人には満足度が高い構成です。

ただし、CPUコア数は8コアです。

BlenderのCPUレンダリングやCPU処理を多用する動画エンコードでは、12コアや16コアのRyzen 9が有利です。ゲーム性能を必要とせず、CPUレンダリングだけを最優先する人には最良の選択ではありません。

32 GBメモリと2 TB SSDは購入直後から使いやすい

標準メモリは32 GBです。

ちなみに、アドビ Photoshopでは16GBを推奨しているので十分な容量だと言えるでしょう。

Premiere Pro、Photoshop、ブラウザを同時に起動する一般的な動画編集では、32 GBあれば作業しやすいです。16 GB構成のPCと比べると、複数ソフトを開いた際の動作も安定しやすくなります。

SSDは2 TBのNVMe Gen4×4です。

OSと制作ソフトを入れても、1 TBモデルより素材を保存できる容量が多いです。購入直後に外付けSSDを追加しなくても作業を始めやすい点は良いです。

ただし、After Effectsで複雑なコンポジションを作る人や、BlenderとAdobe製品を同時に使う人は64 GBを選んだ方が安心できます。

ミニタワーケースは小さく、設置後の操作も簡単だった

高性能パーツを幅215 mmのケースに収めている

本体サイズは約幅215×奥行き465×高さ380 mmです。

DAIVのフルタワー型FXシリーズより高さと奥行きが小さく、PCラックやデスク下へ設置しやすいサイズになっています。

重量は約11.5 kgです。軽いPCではありませんが、RTX 5070 Tiと240 mm水冷クーラーを搭載したデスクトップPCとしては扱いやすい大きさです。

黒を基調とした外観も良いです。派手なLEDを前面に出しておらず、写真編集や映像制作を行う部屋へ設置しても違和感が少ないデザインです。

上面端子はカメラや外付けSSDを接続しやすい

電源ボタン、USB Type-C、USB Type-A、ヘッドセット端子は本体上面にあります。

デスク下へ設置した場合でも、カメラ、カードリーダー、液タブ、外付けSSDを接続しやすい設計です。背面端子を毎回探す必要がないため、機材を頻繁に交換する人は便利に感じます。

端子部分にはスライド式カバーがあります。使用していないときに端子へホコリが入りにくく、見た目も整っています。

ただし、上面と背面のUSB Type-CはUSB 3.2 Gen 1です。最大速度は5 Gbpsに限られます。

USB Type-C端子は映像出力にも対応しません。Thunderbolt対応SSDやUSB Type-Cモニターを使う人には、不満が大きい仕様です。

冷却性能とメンテナンス性は良かった

CPUクーラーには240 mmラジエーターの水冷式を採用しています。

Ryzen 7 9850X3Dへ継続的に負荷がかかる動画の書き出しでも、空冷の小型クーラーより温度を管理しやすい構成です。

ケース下部から吸気し、背面と上部から排気します。熱をケース内部へためにくい構造なので、長時間のレンダリングでも性能を維持しやすくなっています。

底面には取り外して水洗いできる防塵フィルターがあります。工具を使わずに清掃できるため、定期的なメンテナンスも簡単。

大型のGeForce RTX 5070 Tiを支えるグラフィックスサポートバーも搭載します。グラボの自重によるズレや基板への負担を抑えられる点は安心できる。

価格を確認したら、購入対象はかなり限られた

654,800円はちょっと高い

DAIV KM-A7G7Tの価格は654,800円からです。(2026/07/30 16:36に価格を公式サイトで検証した時点での値段。)

実力あるRTX 5070 TiとRyzen 7 9850X3Dを搭載していますが、気軽に選べる価格ではありません。まあ、グラボが高騰しすぎなんですよね。

DAIV KMシリーズには、Ryzen 7 9800X3DとGeForce RTX 5070を搭載したDAIV KM-A7G70もあります。価格は569,800円からで、DAIV KM-A7G7Tとの差額は85,000円です。

例えば、4K動画編集、3DCG、画像生成AIでRTX 5070 Tiの16 GBビデオメモリを使うなら、差額を支払う意味があります。

一方、PhotoshopやIllustratorが中心ならRTX 5070でも十分です。GPUへ大きな負荷をかけない人がDAIV KM-A7G7Tを選ぶと、性能を使い切れずコスパが悪くなります。

メモリとM.2 SSDの拡張性は低い

メモリスロットは2基のみです。

標準状態で16 GBメモリを2枚使用しているため、空きスロットはありません。64 GBへ増設する場合は、標準メモリを取り外して32 GBメモリ2枚へ交換する必要があります。

M.2スロットもType 2280が1基だけです。標準の2 TB SSDが使用しているため、M.2 SSDを後から追加できません。

ストレージベイには、2.5インチと共用の3.5インチシャドウベイが1基あります。SATA SSDやHDDは追加できますが、NVMe SSDを複数搭載したい人には不便です。

65万円を超えるPCとしては、マザーボードの拡張性が低いです。購入時にメモリ64 GBや大容量SSDを選ぶ方が合理的です。

AMD A620Aチップセットは価格との釣り合いが悪い

マザーボードにはAMD A620Aチップセットを採用しています。

DAIV KM-A7G7TはGPU性能を優先した構成ですが、上位チップセットを搭載した自作PCや大型BTO PCより拡張機能が少ないです。

PCI Express x1スロットには空きが1基あります。一方で、複数のM.2 SSDや高速な拡張カードを追加したい人には選択肢が少なくなります。

購入後に細かくパーツを追加する人より、購入時に構成を完成させて長期間使う人に適したPCです。

DAIV KM-A7G7Tがおすすめの人

  • Premiere ProやDaVinci Resolveで4K動画を編集する人
  • BlenderやCinema 4DでGPUレンダリングを行う人
  • Stable Diffusionなどの画像生成AIをローカル環境で使う人
  • 16 GBのビデオメモリを必要とする制作を行う人
  • 作品制作と高画質なPCゲームを1台で楽しみたい人
  • フルタワーより小さい高性能PCを設置したい人
  • 3年間保証と24時間電話サポートを重視する人

DAIV KM-A7G7Tをおすすめしない人

  • PhotoshopやIllustratorの軽い作業が中心の人
  • フルHD動画を短時間だけ編集する人
  • 複数のM.2 SSDを後から増設したい人
  • Thunderbolt対応機器を使いたい人
  • CPUレンダリングを最優先する人
  • 50万円以下でクリエイターPCを探している人

DAIV KM-A7G7Tのよくある質問

DAIV KM-A7G7Tで4K動画編集はできますか?

4K動画編集に十分な性能があります。

GeForce RTX 5070 Ti 16 GB、32 GBメモリ、2 TB SSDを搭載しているため、Premiere ProやDaVinci ResolveでGPU支援を利用できます。

After Effectsを併用する場合や長時間の4K素材を扱う場合は、メモリを64 GBへ変更した方が快適です。

DAIV KM-A7G7Tでゲームもできますか?

高画質なPCゲームも快適に楽しめる構成です。

Ryzen 7 9850X3Dは96 MBのL3キャッシュを搭載しています。GeForce RTX 5070 Tiと組み合わせれば、WQHDや4K環境でも高いフレームレートを期待できます。

作品制作の合間にゲームを楽しむ人には満足度が高いです。

メモリは32 GBのままで大丈夫ですか?

4K動画編集や一般的な3DCG制作では、32 GBでも作業できます。

Premiere Pro、After Effects、Photoshopを同時に起動する人は64 GBがおすすめです。DAIV KM-A7G7Tはメモリスロットに空きがないため、購入時に64 GBへ変更した方が無駄が少なくなります。

SSDは後から増設できますか?

M.2 SSDは追加できません。

M.2 Type 2280スロットは1基だけで、標準の2 TB SSDが使用しています。2.5インチSATA SSDまたは3.5インチHDDは、共用シャドウベイへ1台追加できます。

高速なNVMe SSDを複数使いたい人は、購入時に標準SSDの容量を増やした方が良いです。

モニターは何台接続できますか?

グラボ側から最大4台のモニターへ出力できます。

背面にはDisplayPortを3基、HDMIを1基搭載しています。編集画面、プレビュー、素材管理、ブラウザを別々のモニターに表示できるため、マルチモニター環境を作りやすいです。

DAIV KM-A7G7Tのレビューまとめ

DAIV KM-A7G7Tは、GeForce RTX 5070 Ti 16 GBの性能を必要とするクリエイターにとって優秀なPCです。

4K動画編集、GPUレンダリング、画像生成AIでは、安価なグラボとの性能差を実感しやすくなります。Ryzen 7 9850X3Dも高速で、作品制作とPCゲームを両立しやすいです。

ミニタワーケースの設計も良好でした。上面端子、防塵フィルター、グラフィックスサポートバーを備えており、設置後も使いやすいです。

悪い点は、654,800円という高い価格と拡張性の低さです。メモリスロットとM.2スロットに空きがないため、購入後の増設には制限があります。

Premiere Pro、DaVinci Resolve、Blender、画像生成AIを継続的に使い、RTX 5070 Tiの性能を仕事へ活用できる人にはおすすめです。

軽い写真編集やフルHD動画編集が中心なら、RTX 5070を搭載したDAIV KM-A7G70の方がコスパは良いです。

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