サイコム G-Master Spear 2 Z890iをレビュー|標準構成は豪華、GPU変更でさらに満足しやすい

妥協せず沼ったPC (執筆/藤田康太郎)

「ゲームを起動したら、配信や録画は控えた方がいいかも」なんて、

高額なゲーミングPCを買うのに、処理の重さを気にしながら使うのは正直かなり嫌です。フレームレートだけでなく、冷却や電源まで安心できる構成が欲しくなりますよね。

そこで気になったのが、サイコムのG-Master Spear 2 Z890iでした。

標準構成はCore Ultra 7 270K Plus、GeForce RTX 5060 Ti 16GB、メモリ32GBです。Crucial P510のGen5 SSDや850W Gold電源まで選ばれており、安いパーツで価格を抑えた構成ではありません。

かなり本気です。

今回は実機ベンチマークではなく、公開されている標準構成とカスタマイズ内容を確認して評価しました。

結論からいうと、G-Master Spear 2 Z890iはゲームだけでなく、配信や動画編集も一台でしっかり使いたい方に魅力的です。

ただし、標準構成をそのまま選ぶのが絶対の正解とは思いませんでした。ゲーム性能を重視するなら、CPUとGPUの予算配分を変更した方が満足しやすいです。

G-Master Spear 2 Z890iを確認したら、標準構成の余裕がかなり大きかった

項目 標準構成
CPU Intel Core Ultra 7 270K Plus
CPU構成 24コア(Pコア8基+Eコア16基)
CPUクーラー Noctua NH-U12S redux
グラフィックス Manli GeForce RTX 5060 Ti 16GB GDDR7
メモリ DDR5-5600 32GB(16GB×2)
ストレージ Crucial P510 1TB PCIe Gen5 SSD
マザーボード ASRock Z890 Pro RS WiFi
電源 CoolerMaster Elite Gold 850W
ケース Fractal Design Epoch S White TG Clear
OS Windows 11 Home 64bit
本体サイズ 幅215×奥行447×高さ469mm

G-Master Spear 2 Z890iの標準構成を確認して、最初に感じたのは各パーツの質の高さでした。

CPUやGPUだけを目立たせた構成ではありません。Noctua NH-U12S redux、ASRock Z890 Pro RS WiFi、CoolerMaster Elite Gold 850Wまで型番が明記されています。

「電源やマザーボードは何が届くのかわからない」という心配がほぼありません。この安心感はサイコムならではだと思います。

G-Master Spear 2 Z890iで魅力を感じたポイント

Core Ultra 7 270K Plusならゲームと配信を同時に使いやすかった

Core Ultra 7 270K Plusは、Pコア8基とEコア16基を備えた24コアCPUです。

ゲームを動かしながら、OBS Studioで配信し、Discordでボイスチャットを使う場面でも処理を分担しやすい構成でした。ゲームしか使わない方には少し豪華ですが、同時処理を増やしたい方にはかなり心強いです。

「配信を始めたら急に動作が重くならないか」と気にしすぎずに済みます。

動画編集や書き出しにも使いたいなら、Core Ultra 7 270K Plusを選ぶ意味はしっかりあります。ゲーム専用機で終わらないところが魅力です。

RTX 5060 Tiの16GBメモリはWQHDでも安心感があった

標準グラフィックスは、Manli GeForce RTX 5060 Ti 16GBです。

RTX 5060 Tiには8GB版もありますが、G-Master Spear 2 Z890iは16GB版を採用しています。高解像度テクスチャを使うゲームやMODを楽しみたい場合も、ビデオメモリ容量を心配しにくいです。

DLSS 4にも対応します。

対応ゲームでは描画負荷を抑えながらフレームレートを高めやすく、WQHDで映像設定を妥協したくない場面でも実用的。16GBを標準にした判断はかなり好印象でした。

さらに、Manli製グラフィックスカードは低負荷時にファンが停止します。

ゲームを閉じてWebサイトを確認している間まで、GPUファンが回り続ける構成ではありません。静かな時間を作りやすいのは地味ですが嬉しいポイントです。

Crucial P510はゲーム以外の待ち時間まで減らしやすかった

標準SSDは、PCIe Gen5対応のCrucial P510 1TBです。

公称シーケンシャル読み取り速度は最大11,000MB/秒。書き込み速度も最大9,500MB/秒あり、かなり高速です。

ゲームのフレームレートが直接高くなるわけではありません。しかし、Windowsの起動やアプリの読み込み、大容量ファイルの移動はスムーズになりやすいです。

ゲームをインストールしながら別の作業を進めたい場面でも、ストレージ性能が足を引っ張りにくい構成。Gen5 SSDまで標準なのは少し贅沢ですが、所有欲はかなり満たされます。

Fractal Design Epoch Sは冷却と掃除のしやすさが優秀だった

ケースには、Fractal Design Epoch S White TG Clearを採用しています。

フロント2基とリア1基のMomentum 12ファンを搭載。前面と上部はメッシュ構造なので、ケース内部へ空気をしっかり取り込みやすいです。

サイコム独自仕様のフロントファンフィルターも付属します。

フィルターは取り外せるため、ホコリが気になったときに掃除しやすいです。「内部を綺麗に保ちたいけれど、頻繁に分解したくない」というワガママにも応えてくれます。

ケースの見た目もかなり洗練されています。

派手なRGBパーツを標準搭載していないため、部屋へ置いても安っぽさがありません。光らせたい場合だけARGBストリップを追加できる自由度も絶妙です。

Noctua NH-U12S reduxは空冷でも静音性を重視できた

CPUクーラーはNoctua NH-U12S reduxです。

最大ノイズレベルは公称25.1dB。負荷に応じてファン回転数を調整するため、常に全力で回り続けるわけではありません。

標準クーラーを最低限のモデルで済ませていないところに、サイコムのこだわりを感じました。

ゲームを中心に使うなら、まずはNH-U12S reduxでも現実的だと思います。

ただし、Core Ultra 7 270K Plusへ長時間高い負荷をかけるなら、私は240mm以上の簡易水冷を選びたいです。動画の連続書き出しやCPUレンダリングまで使う場合は、冷却へ少し予算を追加した方が安心できます。

850W Gold電源ならGPUを変更しても使いやすかった

標準電源は、CoolerMaster Elite Gold 850Wです。

80 PLUS Gold認証に加え、ATX 3.1とPCIe 5.1へ対応。GeForce RTX 50シリーズを接続しやすく、標準のRTX 5060 Tiに対して容量もかなり余裕があります。

この余裕は無駄ではありません。

購入時にGeForce RTX 5070 Tiへ変更する場合も、サイコムが推奨する850Wを満たしています。数年後にグラフィックスカードを交換するときも、電源まで買い直す可能性を減らせるのが大きなメリットです。

Core Ultra 7 270K PlusとRTX 5060 Ti 16GBで幅広く使いやすかった

G-Master Spear 2 Z890iは、ゲームだけに性能を集中させた構成ではありません。

Core Ultra 7 270K Plusは24コアを備えており、ゲームを動かしながら配信や録画、ボイスチャットも使いやすいです。RTX 5060 Tiも16GBのビデオメモリを搭載しているため、高画質設定や動画編集までしっかり対応できます。

「ゲーム以外の作業も一台で完結したい」という方には、かなりバランスの良い組み合わせでした。

Crucial P510のGen5 SSDや850W Gold電源も標準です。処理性能だけでなく、読み込み速度や将来の拡張まで妥協したくない方なら、価格に納得しやすい構成だと思います。

さらに高いフレームレートを求める場合は、注文時にGPUを変更できます。標準構成の完成度を保ちながら、遊ぶゲームに合わせて性能を高められる自由度もサイコムならではです。

ASRock Z890 Pro RS WiFiは増設で困りにくかった

ASRock Z890 Pro RS WiFiは、最大4基のM.2 SSDを搭載できます。

そのうち1基はPCIe Gen5に対応。ゲームが増えて1TBでは足りなくなっても、M.2 SSDを追加しやすいです。

Thunderbolt 4も利用できます。

外付けSSDや対応ドックを1本のケーブルで接続しやすく、ゲーム以外の作業環境もかなり整えやすい構成でした。Wi-Fi 6EとBluetoothも標準なので、無線接続のためにパーツを追加する必要がありません。

G-Master Spear 2 Z890iで気になったところ

高速な1TBより容量に余裕がある2TBを選びたくなった

Crucial P510 1TBはかなり高速です。

しかし、複数の大型ゲームを保存するなら、1TBでは容量を気にする場面が出てきます。読み取り速度の数字より、ゲームを削除せずに保管できる余裕の方が快適さにつながる方も多いです。

私はゲームを何本もインストールするなら、Gen4の2TB SSDも検討します。

速度の派手さは少し減りますが、容量不足によるストレスはかなり軽くできます。あとから増設するのが面倒なら、購入時に2TBへ変更する方がスッキリします。

Z890iという名称でもコンパクトPCではなかった

G-Master Spear 2 Z890iのフォームファクタはATXです。

本体サイズも幅215×奥行447×高さ469mmあり、ミニタワーではありません。「Z890i」という名称から小型のMini-ITXモデルを想像するとギャップがあります。

大型グラフィックスカードや複数のストレージを搭載しやすい一方、机の上へ置くにはそれなりのスペースが必要です。

購入前に設置場所を測っておくと安心です。

G-Master Spear 2 Z890iのおすすめカスタマイズ

使い方 おすすめ構成 評価
ゲームと配信 Core Ultra 7 270K Plus+RTX 5060 Ti 16GB 標準構成でも同時処理に余裕を持ちやすい
ゲーム性能重視 Core Ultra 5 250K Plus+RTX 5070 Ti 16GB CPUとGPUの予算配分に納得しやすい
動画編集も重視 Core Ultra 7 270K Plus+240mm以上の簡易水冷 長時間のCPU負荷でも安心感を高めやすい
ゲームを多数保存 2TB以上のM.2 SSD 容量不足を気にせず使いやすい
将来GPUを交換 850W Gold電源を維持 標準電源の余裕を活用できる

個人的には、Core Ultra 5 250K PlusとGeForce RTX 5070 Ti 16GBの組み合わせも結構いいと思います。

ゲーム中のフレームレートを優先しながら、18コアCPUで配信やボイスチャットにも対応しやすい構成。G-Master Spear 2 Z890iの冷却性や850W電源も、より活かしやすくなります。

配信、動画編集、CPUレンダリングを頻繁に使うなら、Core Ultra 7 270K Plusを残す判断も大正解です。

その場合はGPUを無理に変更せず、CPUクーラーとSSD容量へ予算を使う方が快適だと思います。

G-Master Spear 2 Z890iがおすすめの人

G-Master Spear 2 Z890iは、パーツの品質まで確認してゲーミングPCを選びたい方におすすめです。

特に、次の使い方なら魅力をしっかり感じられます。

  • ゲームと配信を一台で使いたい
  • 電源やマザーボードの型番まで指定したい
  • 将来グラフィックスカードやSSDを増設したい
  • 冷却性能と静音性を妥協したくない
  • 派手すぎないFractal Designのケースが欲しい
  • 価格だけでなく組み立て品質も重視したい

逆に、完成品を一切変更せず、できるだけ安く高いフレームレートを出したい方には少し高額です。

安さではなく、パーツ選択の自由度と将来の使いやすさへ価値を感じるかが判断基準になります。

G-Master Spear 2 Z890iのよくある質問

RTX 5060 Ti 16GBの標準構成でもゲームを楽しめる?

WQHDまでを想定するなら、かなり現実的な構成です。

DLSS 4対応ゲームでは描画負荷を軽くしながら、滑らかさを高めやすくなります。16GBのビデオメモリも安心感があります。

ただし、4K解像度や重いレイトレーシング設定を重視するなら、RTX 5070 Ti以上を検討したいです。

標準のNoctua NH-U12S reduxで大丈夫?

ゲーム中心なら、標準構成から始めてもよいと思います。

Fractal Design Epoch Sには3基のケースファンがあり、ケース全体の通気性もしっかり確保されています。

長時間の動画書き出しやCPUレンダリングを頻繁に使う場合は、240mmまたは360mmの簡易水冷へ変更すると安心感が増します。

サイコムを選ぶメリットは?

電源、マザーボード、CPUクーラー、グラフィックスカードのメーカーと型番まで選べることです。

G-Master Spear 2 Z890iは、一台を一人のスタッフが担当するセル方式で組み立てられます。パーツ選定から動作確認まで責任の所在がわかりやすく、高額な構成でも注文しやすい安心感があります。

まとめ|G-Master Spear 2 Z890iは構成を自分で決めると満足度が高かった

G-Master Spear 2 Z890iは、単純に安いゲーミングPCではありません。

Core Ultra 7 270K Plus、RTX 5060 Ti 16GB、ASRock Z890 Pro RS WiFi、Noctua NH-U12S redux、850W Gold電源まで、標準パーツの品質はかなり高いです。

特に安心できたのは、各パーツの型番がハッキリしていることでした。

「届くまで電源やマザーボードがわからない」という不安がなく、冷却性や将来の増設まで考えて注文できます。

一方、ゲーム性能だけを見ると、標準構成はCPUへ予算を多く使っています。

配信や制作も使うなら、そのままでも優秀。ゲームを一番重視するなら、Core Ultra 5 250K Plusへ変更し、RTX 5070 Tiへ予算を回す構成がかなり魅力的です。

自分のこだわりをしっかり反映できる。

それこそが、G-Master Spear 2 Z890iを選ぶ一番大きなメリットだと思います。

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